2011年7月13日

自然のありがたみを自分の畑で体感する

(長野で散歩中の私と息子。撮影はゆき坊さん)

ご無沙汰してしまっております,あべっちです。
福島原発事故以来,土を汚された農家として,また小さな子を持つ親として
毎日悩み苦しみ葛藤が続いてます。

今すぐに原発を止めたとしても,人類がまきちらかした放射線が無くなるのは
プルトニウム239の半減期を考えた場合,3%にまで減るのは12万年後。
気が遠くなるような年数です。刀持って歩いてた江戸時代ですら200年前ですから。

孫の孫の孫の孫の孫の孫の孫の孫の孫の孫の孫の代にも私たちが汚染した土や
水,海,そして大量の放射性廃棄物が残り,人間とその他の生き物を苦しめます。
だから今こそ脱原発を目指し,長い時間をかけて地球に罪滅ぼしをしていきましょう。

…なぁんて脱原発のことだけを書いていても前には進めません。
来年から家族が食っていくには今私がやってることを知ってもらうのも大切。
そんなわけで今回は週末に長野の畑に行って感じたことのお話をさせてください。

さて,私たちが買った長野の畑は標高700mの山の上。そんなわけで夏は最高にGOOD!
蚊が少ない環境のおかげで農作業を「Tシャツに短パン,頭には麦わら帽」という
関東では考えられないシンプルなカッコで出来るのが嬉しい。
ある程度涼しいからこそ,畑で頑張ってると家族が手伝いに来てくれるわけで。

シシトウとネギとマリーゴールドと背後の雑草。どれも輝いて見えた。

★今回がんばった作業は以下の通り。
・生物多様性を考えた簡単な草刈り
・夏野菜,果樹などに液肥と鶏糞などを追肥
・支柱立てと誘因
・トマトの根出しした脇芽の植え付け8本。
・ダイコン,ハクサイ,大豆,小豆などの種まき

今回もクワ1本の汗だくの作業だったけどそれぞれの作業で学びがあった。
内容が濃くて書ききれないので詳細はまた別の記事で熱く語りたい。

ともあれ,畑を見てみると・・・
地面にはアマカエル,バッタ,コウロギの赤ちゃんがぴょんぴょん。
空中では見たこともない綺麗なチョウチョが飛び交い,クモが巣を張りめぐらし。
畝つくりの時には土の中ではフトミミズもたくさん居た。

生き物といっても目に見えるやつらだけじゃない。
空気中や土中の微生物が自然の形で自然にそこに居ることが大切なんだ。
彼らは水や空気,そして栄養分まで補い合って共存してる。

雑草に埋もれていたバジルの葉っぱ。だけど1枚もかじられてないのが驚き。   

本に書かれていた「夢のような話」が自分の畑で再現されていた。
草ボウボウで植えっぱなし。だけど野菜はやられてない。
信じられない話だと思う。だけど本当の話。だから感動したのだ。

大きく育っていたピーマンもめちゃ綺麗。もちろんこれも無農薬で無科学肥料
千葉の畑で苦労してきたことが嘘のようにこちらでは解決している。
それを証拠に手間暇をかけてる千葉の畑の方が害虫にやられているじゃないか。

私は最初,長野の土が素晴らしいと思ったけどそれは違っていた。
土は肥えてなど居なかった。ミミズも大して居なかった。
ただ厳しい自然の中だから害虫が少ないというだけだったのだ。

全国どこでもどんな土でも,自然農は実現出来るだろう。
灼熱の千葉県なんて自然な農法が助けてくれることも多いはずだ。

日々勉強,成長の毎日。
もっとたくさん,もっと早く,規模の拡大,楽がしたい…そんな焦りや欲を取り払えたら,
本当においしい野菜を作るのは難しいことじゃないかもしれない。

そんなわけで頑張っておりますので,
私の人生そのものであるそらいろ農園をどうかよろしくお願いいたします。

収穫したししとうを使ったぴりっと辛い炒め物と収穫した胡瓜を味噌をつけてモロキュウ。

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