2017年7月16日

ワイン作りが信濃毎日新聞に掲載されました

ワインの作り手まっしぐら、阿部タケシです。

上の写真は仮植苗の畑です。ようやく5000本くらいは植えられたのかしら。育って窮屈そうな苗木を仕事終わりや土日の時間を使って仮植していたのですが、急斜面なので水やりしても下まで流れ、腐食が無いので保水性が悪いこともあり、悪戦苦闘しているうちにもう7月半ば。長野県で標高600mでも気温が毎日37度越えの今日この頃は植えてもいよいよ枯れる率が上がってきたと感じてます。

とはいえ。それも計算のうちに入ってのこの本数なので、頑張った苦労が報われたと思ってます。それに来年もその次の年も苗作りは続いていきます。来年もまた1万本植えればいいんです。それに今回の失敗や反省点から、来年以降の苗作りで活かせる技をたくさん見つけられたのは良い経験でした。じっくりと観察しながら良い苗を厳選して植えていこうと思います。

○今年の反省点(来年以降の改良点)は以下の通りでございやす
・斜面で水やりしても流れてしまう圃場だった →来年は平らの畑行えば成功率UP
・大切な苗なのに研修作業で水やりの時間があまり取れなかった →来年からは改善
・トラクターが故障し、耕すことが出来ず、全てクワでの作業で時間がかかった →改善済
・暑い季節までに仮植を終わらせることが出来なかった →来年からは改善確定
・そもそも仮植など必要ない植え方で植えればよかった →来年からは実践


そうそう、信濃毎日新聞から取材を受けて、先日新聞に掲載されました。
ありがとうございますー。



長和町の役場の人たちからも、町民の方からも期待の声をいくつもお聞きしてます。昨今のワインブーム中で、最高のワインを作るために人生を懸けてるライバルは驚くほど多いわけですが、その中でも輝けるように、頑張るしかありません。

いくら町がバックアップしてくれたとはいえ、最終的に最高のワインを造れるか、それともそれほどでもないありふれたワインとなって埋もれるかは自分の努力の量と栽培と醸造の手法とテロワール次第でしょう。ワインブームで日本ワインの作り手が全国で急激に増えてますが、同時に、海外産ワインがお手軽価格で買える時代にもなりました。その上フランスワインの関税が撤廃されるかもという話まであり。。この中で生き残れるワインの作り手は何パーセントでしょうか。

今は研修期間中で月給制ですが、来年4月からは就農、独立となります。不安もありますが、、船出前は誰でもそうだと思います。同じくらいの期待もあるので大丈夫でしょう。

なにせ栽培方法に関して私はこの2年間、例えば葉っぱ1枚を残すか落とすか、どこの場所の何枚目を残すかなどを真剣に考え抜きました。誘因方法も仕立て方も除草方法もどの工程にもありとあらゆるアイデアと根拠が満載です。そんな技がいくつも重なって飲んだ時に分かるような「個性」が生まれてくれるのではないかと期待してます。(もしかしたら日本ワインコンクールで金賞が取れるレベルのが出来るのではないかと本気で考えてるくらいですから!)

こんな努力が実って自分でも満足できるレベルのワインが出来るようになったら私もワイナリーを作りたいと思います。


いつもお読みくださっている方、ありがとうございます。

2017年7月4日

カーテン式で樹勢をコントロールできるか?

皆々様、こん○○わ、あべっちです。長野県も梅雨らしい梅雨に入りまして。仮植したばかりの苗は水やりしなくてよいので助かるのですが、2年苗たちは病気との闘いに入ってます。がんばれー。

激しい雨の中、仮支柱を立て直し誘引をしました。新梢がぐんぐん伸びてきてます。健康的な育ちをしてくれてまずは一安心。人の手が入ってない裏の山々の土が豊かだから土も肥えているのかもしれません。


この列はカーテン式を実践してみようと考えてます。(GDC(ジェノバダブルカーテン)とはまた違う方式です)。通常の垣根栽培(VSP)では新梢を結果母子から上に伸ばしますが、カーテン式では上から下に伸ばすことで樹勢を抑えます。一番上まで結果母子をもっていかないといけないので根気と手間と時間がかかる仕立て方です。しかし雨が多く、樹勢が強くなりがちな日本のブドウ栽培では有効な手法だと思います。


また、ぐんぐん伸びている雑草は、地主様からは嫌がられる存在ではありますが、地下を見ればその根が、遊休荒廃地解消のためにバックホーなどの重機で踏み固められてしまった土を耕してくれてます。そこに微生物や空気、ミミズなどが入る余地が生まれ、更に団粒化が進むわけです。ありがたいですね。

この頃、消費者の方から応援のメッセージなどを頂くことがあります。単純なので、一言でもいただければ数日間の励みになりますのでぜひお寄せください。ではではっ。