2018年7月26日

花も草も虫もいっぱいなへんてこなブドウ畑です。

2018年7月26日現在の柿の畑。
長野県のワイングロアー、阿部です。上の写真は2反の小さな「柿の畑」です。黄緑の葉がポツポツ見えるのがブドウの苗木なのですが、その周りに咲くいろとりどりの花が虫たちを呼んでます。自然な農業を目指す人間としては癒される風景です。


アップで撮影するとこんな感じ。湿気がこもって病気になるのと、幹に穴を開けるガの幼虫を寄せ付けないために株周りの雑草はきれいにカットするというのがぶどう栽培の鉄則なのですが、私はほどほどにしておきます。この地でしか造れないワインの味わいの為と、なにより、せっかく咲いたのにきれいでもったいないからです。


そんなブドウ園には虫たちが集まってきますね。
写真中央、黄色いのがヒラタアブ。名前はアブだけどハエの仲間だそうです。
アカガネサルハムシ、だったかな。きれいですね。ブドウには害虫です。
大物、カブトムシのメス。子供が喜びます。ブドウを食うから害虫と呼ばれてるとか。

益虫も害虫もみんなこのへんてこな畑においでやす。食べたり食べられたり、助け合ったり、競い合ったりしながら生きるといいよ。居心地が良かったら子育てもしていいよ。

2018年7月19日

うちのへっぽこ汗だくガーデン

あべっちです。長野県に移住して6年間、毎年野菜を作ってきました。素人がやるからには無農薬なのですが、耕すか耕さないか、自家製鶏糞をあげるか無肥料か、草を刈るか刈らないか。毎年チャレンジを繰り返してきました。現在のスタイルは耕すときは耕す、 雑草は刈るときは刈る、とフリースタイルです(笑)。(あ、でも化学農薬もボルドー液も一度も使ってませんよ。)

もちろん、ワインブドウとブロッコリーで忙しい今年(2018年)も作ってます。だってこういう自給的生活を楽しみたくてここに移住したのだから。高齢化で野菜作りをギブアップしたお年寄りが毎年増えているので農地には困りませんしね。

今年、ここで育てている野菜はおおまかに、トマト、ミニトマト、ナス、ピーマン、ズッキーニ、かぼちゃ、種用かぼちゃ、バジル、コリアンダー、おかのり、食用ほおずき、パプリカ、スイカ、枝豆、しかくまめ、いんげんまめ、らっかせい、とうもろこし、さつまいも、キャベツ、白菜、かぶ、大根、ルバーブなどです。全く発芽しなかったものなど大失敗したものも含めてます(笑)。

写真はズッキーニ。毎食出てきます。水遣りなんてしたことないのに、きっと明日も収穫できるでしょう。やれやれ。。

じゃがいもは毎年、ニジュウヤホシテントウ(てんとうむしだまし)に葉っぱをひどくやられます。中のスッカスカの株がジャガイモです。ひどいでしょ?引っ張って抜けないのがネックだけど、まぁ殺虫剤使うよりいいじゃないと夫婦で話します。

そうそう、日常的な管理は私担当、収穫は奥さんが担当です。強烈な猛暑日が続くけど野菜も雑草も生き生きと生きてて、虫もいっぱいいて。土の中には元気なふとみみずも居ます。(なにせここはマニアに人気のミミズ神社に一番近い畑です!)
10ヶ月になった次男アル君。

有機認証を取ってないので無農薬といって販売することは出来ませんが、一度も使ってませんので赤ちゃんの散歩コースにしても気分的に安心です。私が農薬や殺虫剤や除草剤を極力使いたくない理由は以下の通りです。

・農薬を使って他の人と同じものを造るくらいなら買った方が良いから
・刈り取った雑草や野菜残渣はにわとりやヤギが食べるから
・他の生命や自然環境への負荷や持続可能性を考えているから

同じ理由でワインもおいしいのが造れたらそれでオールOKとは考えてません。苦労はするでしょうが出来るだけ持続可能で、植物の生命力を最大限に引き出す栽培方法を試します。そうしたら結果(味わい)がビシッとついてくると思うんです。ははは、頼むよーー。


野菜作りを一生続けます。私たち夫婦の大切なライフスタイルのひとつです。

かなりの田舎暮らし。赤ちゃんはこれが普通の生活だと思ってるでしょう。

2018年7月11日

天空の畑のリースリングと作業中の妄想

あべです。写真はリースリングを作付けする天空の畑(仮称)。畑の名前はまだ考え中でベタな仮名で呼んでるけど、いいブドウが出来る可能性を持ってると思う。標高は900m、なかなかの眺めです。

もう7月になっちゃったけど、なるべく成功率が高まるように定植作業をしてます。5年後にここでウキウキなリースリングの房がなってて、獣害もあるけど端の列がちょっと食べられるくらいで。つまみ食いしながら徐葉作業してて、この葉は落とすべきか残すべきか考えることはたくさんあって。それでも病気に悩まされるんだろうなー。

苦悩、葛藤、でも笑顔、でも充実。失敗も成功もいっぱいして1年1年を過ごして。

10年後の私の50歳の誕生日に、この畑の休憩所で「ようやく売ってもいいかな?」くらいのまぁまぁ満足できるのが出来たのでそのお祝いも兼ねて、そのリースリングで乾杯して。セラーで寝かせてた 幻のメルローの2020とシャルドネ2020をこの日ばかりは開けちゃって。あぁ、この道をグラスや料理を持って上がってくるの大変だなぁー。

作業中は、おいしくないワインが出来たらどうしよう、逆においしすぎるワインが出来たらどうしようなんて無駄に考えたり、、誰かが教えてくれたことをその通りだよなぁと思ったり、そうじゃないだろうと頭を悩ましてみたり。苗を土に埋める瞬間、お前は強そうだな、お前はどんな樹になる?なんて考えて見たりしてます。


ただ1つ言えるのは、10年後もここはブドウ畑だということ。私が死んだり病に倒れたりしない限りは。獣に食われようが病気で全滅しようが凍害で枯れようが、私が居る限り補植し続けるだろうから。人間ひとりができることって意外にすごいな、と思います。

楽しくなるようなリースリングを造って息子たちと乾杯したいです。
そのときには目を閉じて、今、2018年の夏を思い出したいです。


2018年7月5日

私たち夫婦が今、なかなかに力を入れて栽培してるのはハーブです

長野県のワイン大好き野郎、阿部っちです。夢のワインブドウ作り、収入を得る為のブロッコリー作り、趣味の自給自足野菜や果樹、養鶏も楽しんでおりますが、私たち夫婦が今、なかなかに力を入れて栽培してるのはハーブです。

そらいろ農園で育てているハーブの苗。
今年もいろいろ種まきをしてみました。あぁなんていい香りなんでしょう!ラベンダー、タイム、ソープワートなどは発芽せず。スイートマジョラム、セージ、チャイブなどはうまくいきましたね。遅霜で全滅した苗もありました。うまくいった苗から種取りして増やしていきたいです。

これらの苗を畑に定植して畑の生物の多様性を促し、またあるものでは液肥を作って害虫を遠のけて、またあるものには土作りをしてもらい、健康的で野生的なワイルドオーガニックガーデンに育てていきます。

千葉県のハーブ園にて
なにより、私の奥さんは15年来、アロマテラピーとハーブの教室を開催してきた人です。うちの体を洗う石けんやシャンプー、手洗い洗剤や食器洗い洗剤にはハーブを使ったエッセンシャルオイルが使われているし、飲み物ならハーブティやコーディアル、とまぁハーブありきの生活を続けてます。私が育てたオーガニックなハーブたちを思いきり活用してくれることでしょう。

セブンイレブンで買ったアイスを畑に届けてくれた奥さんと。メガネはブヨ対策です。
こんな畑から収穫されたぶどうがこんな夫婦によってどんなワインになるか、自分でもとても楽しみです。あー、早く飲みたい!

2018年7月3日

メルロー畑の草刈りとメルローの目指す方向性

なんということでしょう。こちら、通称「3反の畑」。今年メルローが植えられた畑なのですが、草がボーボーボーじゃないですか!前回草刈したのは6月12日、この写真を撮影したのは28日だから・・・たったの16日間でこんな伸びてしまうんですね。

個人的にはもう少し伸びてからでも良いと思うのだけど、世間体があるので気持ち早めに作業するように意識てします。土地を持っている方に草が土を作るなんて意識はなく、草は恥、草は敵なんです。それにしても草の種類が少なすぎますね。土作りを毎年続けていろいろな種類の雑草が育つ畑に変えていきたいです。

草刈すると決めたら愛機「草刈まさお君」の登場です。いや、本当にそういう商品名なんですって。四輪駆動の23馬力、こんくらいのパワーがないと石だらけの傾斜は上れませんからね。高い買い物でしたがその価値はありました。

ほら、1時間程で通路の草刈が完了。パワフルー。残った樹間は仮払い機で刈っていきます。そこまできれいにしないほうがいいブドウが出来ると考えてますが、カヤが残っているのでそいつらを減らすためには地上部を刈り取り続けるしかありません。
 
草の中でも成長してる可愛いメルロー。 今年は病気もなく元気に育ってくれてます。
成長はゆっくりでもいいからしっかり根を張るんだよ。 メルロー君たちの方向はフランスはボルドーの右岸、コート・ド・カスティヨンのシャトー・プピーユのメルローです。

シャトー・プピーユの紹介

https://mot-wine.mottox.co.jp/winery/publish/html.backup/927.html


そうそう、ボルドー液を農薬の指定以上に濃くして散布してぶどうを真っ白にしてるぶどう農家の方も多かったのですが、いくらボルドー液がオーガニックな農薬だからってそれもどうかと思うんです。飲んでくれる方々や家族の為にも私はルールを守っていきたいですね。