2011年12月13日

除草剤ラウンドアップと遺伝子操作組み替え食物について

こん○○わ。そらいろ農園のあべっちこと阿部健史でございます。
近年の「世界の食品生産における大きく間違ったうねり」を見ていると,言い過ぎではなく本当に恐ろしくなります。何とかこの流れを変えたいとつよく思うようになりました。

今の私は農業バカなので野菜づくりや食べ物づくりに関することなら覚えることや勉強が苦痛になりません。本当に良い状態だと思います。「記憶力が良い=頭が良い」とされていた学生時代には勉強する気が無かったのですが,もしタイムマシーンに乗れたとしたら当時の自分にこのことを言い聞かせてやりたいです。きっと喜ぶことでしょう。

そんなわけでこのブログにも私が本で読んだ内容や聞いたこと知ったことなどを,このブログに残しておこうと思います。読んで頂き,1人でも2人でも「へぇー」と思ってくれるとうれしいですが,書き残す行為については私の備忘録という意味合いが強いので調べた情報に間違いや追加情報があればご指摘頂けると助かります。書き残すこともまとめることも世間の目にさらすことも全て,勉強なのです。

さて今回は除草剤ラウンドアップと遺伝子組み換え食物のお話です。
では食わず嫌いせずに行ってみましょう。


まず「ラウンドアップレディ」とは米国モンサント社が開発した「遺伝子操作により除草剤に耐性をつけさせた農作物の総称」。このラウンドアップレディと除草剤(ラウンドアップ)をセットで畑に使えば,野菜にはダメージ無しで雑草だけが枯れ果てるという魔法のような話なのである。

そして魔法のような話などとは書いたのだけど,これは現実に起こっている現実だことだということを私たちは知らなくてはいけない。以下の公式サイトによると2011年12月現在,大豆,トウモロコシ菜種,綿などが商品化されている。

日本モンサント株式会社
http://www.monsanto.co.jp

モンサント社はベトナム戦争で使われた枯れ葉剤(※1)を開発した会社で,その戦争の負の遺産である除草剤を売り続けて急成長した世界的な大企業である。負の遺産という話ではアメリカが原爆の技術で原子炉を作り,原子爆弾を落とした日本に売りつけた話を思い出す。どこにでもこういう人の生き死に商売にする連中は居るのだね。

枯れ葉剤,ベトナム戦争と聞けば私と同じ30,40代の方なら結合双生児のベトちゃんドクちゃんを思い出すのではないか。彼ら(彼女)もまさに枯れ葉剤の被害に遭った2人なのである。本当に気の毒だ。

こんな会社が作ったとにかくよく効く枯れ葉剤。これを畑にかけるわけだが。
公式サイトでまたインパクトのある文章を見つけてしまった。

公式サイト下記リンク先より引用
>除草剤には、土壌にまく土壌処理型と茎や葉に散布する茎葉処理型の2種類がありますが、ラウンドアップは茎葉処理型の除草剤です。また、非選択性のためすべての雑草に効果を発揮します。

日本モンサント株式会社 除草剤耐性作物について
http://www.monsanto.co.jp/biotech/development/herbicide.html

「非選択性のため全ての雑草に効果を発揮する」とある。数え切れないほどある全ての雑草と野菜とを見分けるというのだ。ま

さに神様の領域。遺伝子操作はもう解明され尽くしたものなのだろうか。地球誕生以来45億年,私たちは地球上で生まれ育った物を食べてきた。それを考えると遺伝子操作の歴史はあまりに浅すぎる。

あとまだ気になることがある。
有機農法を目指す私は土壌の微生物や昆虫たちへの影響も気になる。除草剤をまかれたときに彼らは死滅したり減少したりしないだろうか。当然,影響がない訳がないと思うのが普通だ。

それに遺伝子組み換えされた自殺する種であるF1種(※2)を使った場合には,自家採種が出来ない。これによって何が起きるか。

まずこうなると毎回,種会社から毎年種を買わなくてはいけなくなる。そしてその種は除草剤が必須なので農薬もセットで買うことになる。この抜けられない無限ループこそが彼らのやりたいことなのである。

自家採種出来ないデメリットはお金がかかるだけではない。
育てた作物から種を採り,その種で作付けすれば前回(親)よりもその土地の風土や栽培方法に合ったものが育つ。生命の神秘とも言うべきとんでもない能力だ。信じられない方は親や子供の顔や特徴をよく見て欲しい。なんだかんだでそっくりなのである。黒人の肌が黄色いのも日本人の腸が長いのも代々少しずつ進化して環境に順応してきたからなのだ。

そして遺伝子組み換え種で楽に大量生産出来るということは,同じ物が大量生産されることに他ならない。こんなものを作る農家ばかりになれば,もしくはTPPで海外からこのようなものばかり大量に入ってくれば,京野菜のなどの日本古来の個性豊かなご当地野菜や固定種が市場から姿を消すことになっていくわけだ。それってさびしくない?


と書いてはみたものの,2011年現在,日本にある大手種会社の90%は既にモンサント社に買収済みと聞く。TPP協定への協議にも参加してしまった。ずっと前からもうシナリオは出来ていて大震災があろうがこの流れは変わらないのだ。今の政治家が全員居なくなるまで,いやいや貨幣経済至上主義を推し進める多くの人間が居る限り,変えられない流れなのだろう。

だから私たち生産者と消費者が日本の豊かな食べ物を守っていくしかない。
農家は自分の仕事に誇りを持ち,悪魔の誘惑に負けずに最高の物を作り続けて欲しい。除草は確かに大変だ。でもそんなに大変なら規模を小さくするか自然農にでも切り替えてみればいい。実現してる先輩達が数多く居るのだから絶対に無理とは言わせない。

消費者は自分が毎日口に入れる食べるものにもっと関心を持つべきだと思う。値段だけではなく産地や成分表示を見てどれを買うかをしっかりと選んで欲しい。100円のハンバーガー,250円の牛丼,10個で100円の卵がどうしてその値段に出来るのかを家族で話し合ってみてほしい。

毎日の食事が最高の楽しみなんて生活も悪くはない。


(※1)【参考資料】枯れ葉剤とは
枯葉作戦とは何だったのか
http://www10.plala.or.jp/shosuzki/edit/ippnw/defoliate.htm

(※2)【参考資料】F1種とは
「日本の畑でもモンサントの自殺種子で栽培させろ」 | カレイドスコープ
http://kaleido11.blog111.fc2.com/blog-entry-594.html

これも読んでみて下さい。ホラー映画よりもずっと怖いです。
悪魔のモンサント その1 - 東海アマのブログ - Yahoo!ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/tokaiama/1327855.html

0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見ご感想、お待ちしてます。