2024年12月30日

うちがいろいろもらえる理由

最近も色んな方にいろいろなものをいただく中、どうしてこんなに良くしてもらえるんだろう?と考えてみました。すると、結果、「いろいろやってる最中だから」という答えが見えてきました。

・野菜作りをしてるから・・・米ぬか、もみがら、農業資材、余った肥料、落ち葉、雑草
・果樹栽培をしてるから・・・ワラ、ワイヤー
・養鶏をしているから・・・米ぬか、もみがら、くず米、野菜くず
・子育て中だから・・・大量の野菜、たくさんの果物、たくさんの食べ物
・ネコが居るから・・・余ったペット用品ももらえる

後は、このあたりの人たちが「なにかしらを作ってる人が多い」というのもあります。例えば畑をやっていたり、果物を育てていた李、野沢菜漬けを仕込んでいたり、お米を作っていたり・・・。クリエイターが多い地域に住んでるから、ですね。

という助けられるより助ける側になりたいなぁと思いながらも、また今日もいろいろ貰ってしまうのでした。ありがとうございますー-。

クリスマスに7歳次男にプレゼントした組み立て式のチョコ電車。一緒に作業してくれた奥さんいわく、作るのは本当に大変だったみたい。なんとすべてのパーツを「付属の型にチョコを流し込んで作った」ってんだから。すごいなぁ最近のお菓子は。

にわとりさんは元気。だけどあまり卵を産んでくれなくて日によっては140羽も居るのにたった15個とか。それなのに食欲だけはあるからブクブク太ってきてて良い毛艶なのが腹立ちますが、こういう状態のときは春まで待てばある程度産んでくれるので今は待つのみです。

この頃は、凍みてしまった自家製オーガニックカボチャをたくさんあげてます。あと500個はあるのでどんどん食べてほしいです。

冬場はすべてが凍ります。野菜くずも凍ります。あたたかな手袋を買う余裕も今はないので、朝の作業は手が痛い~。でも痛みは数秒です。逆に、暑い夏は暑すぎて3日で腐ってしまうのでそれはそれで困るわけです。天然の冷凍庫でいくらでも日持ちする今の方が気は楽です。

中組区の方からいただいたリンゴ。上手に作りますね~。田舎は豊かです。今度お返しを持っていかないと!

こちらもいただいた米ぬか。懸命にコイン精米所に米ぬかを拾いに来る私を見かねてか、お声がけいただき、10袋ももらってしまいました。助かりますー。

私の人生のテーマのひとつとして、持続可能があるわけですが、その中でも「ごみを資源に」は根強く私の中に根っこを生やしてます。大工さんが捨てる廃材を電気や灯油代わりに薪にして灰にして畑に戻し、精米して出る米ぬかを養鶏で餌として使い、そこから出る鶏糞を農業で活用して、と。肥料高騰の時代だからこそ生きてくる、と信じて続けてます。

2024年12月24日

教訓、東京日帰り、いただきものたくさん

自分の教訓にしてる8つの言葉、というか名言というか。
毎日書いてる日記メモの一番頭に書いてある言葉をコピペします。

 【阿部家家訓 】
「動見決行 (どうけんけっこう)」(20220222版)
まず動いて、良く見て理解、どうするべきか決断したら、最後までしっかり行えば、
結果どうあれ悔いはない。

【8つの言葉】

1 今日より若い日はもう来ない。今日始めよう。
2 やりたいことはやるために存在する。
3 出来ない理由を探すより出来る方法を探そう。
4 目の前の壁や波に一喜一憂するより、進むべき方向に進んでるかを気にしよう。
5 過去(後悔)や未来(不安)を嘆いても変えられない。今出来る最善を尽くし、自己ベストな今と過去と未来を作ろう。
6あなたがこの世で見たいと願う変化に、まずはあなたがなりなさい(ガンジー)」
7他人がやったこととやらないことより自分がやったこととやらないことが重要
8これまで人生の最大の失敗は今を楽しんでないことである

もう私も良い年だし、他人に気ばかり使ってないで一度きりしかない人生を楽しんでいきたいなぁとかなり前から思ってるのに実践できてないですね(笑)。迷ったらこの8つ、です。

 

私の2024ワインが熟成されてるタンク。いつかクヴェルリとか陶器でやってみたいな~。

町内のお友達からいただいたミカンとリンゴ。イノシシ肉を頂きました。それなのに卵もかぼちゃも買ってもらいまして。直接買ってもらえるとマージンが取られないので、同じものを販売しても私たちの収入も増えますし。感謝感謝です。

それにしても人にやさしく出来る人は素敵です。私は何も出来てないなぁ。。

遺産相続の相手方として調停に呼ばれてしまったので東京の家庭裁判所へ。自分がこんな立場になるとはなぁ。

にしてもどうして東京なの?長野県に住んでる私だけが遠いわけですよ。近い人は来やすくて、訴えた自分は行かなくていい、とか、これはちょっとした差別じゃないです?
と、裁判所の方にも話したのだけど全く理解してもらえず。分からないかなぁ。

東京へはもちろん高速バスで往復します。意外と6000円かかりませんでした。
片道4時間半かかるけどね。寝てれば良いわけです。

東京駅のどこかで兄と姉と食事。おいしかったー。

東京は人が多いからポストもBIGであることが判明しました。

夕食はラーメン。「ぎょく」とかいうところ。お値段950円。
自腹なので正直に言わせてもらえればまあまあでした。800円でいいかもね。

人生初となる兄弟3人だけでの飲み会。長野県の田舎に住んでると交通の面から、
送迎してもらわないと飲むことすらできない12年間だったので、とっても楽しかった~。
これが東京人の楽しみ方か~。


一昨日、田舎者の私は、東中野駅→池袋駅の電車代を節約するため、歩きで行きました。だって調べたら新宿→池袋はたった5kmだったんですよ。田舎は最寄りのスーパーまで15kmですよ、5kmなんて余裕で歩けるでしょう〜。ふぅ、徒歩で50分で到着。これ電車だったら180円もかかってたからね。⋯ってえ!?安っ!#都会ガソリンも安すぎ #数の力すご #東京へはもちろん深夜バス2700円で #深夜23時の池袋で刺されるかもって何度振り返ったことか


男性とすれ違うたびにバットで殴りかかられてもいいように間合いを意識し、
女性の背後を歩く時は早めに抜くようにしましたが相手も早足になるので結局抜けず、私が走り出したら通報されそうだし、本当に困りました。


農業の先輩にワインにキャベツにネギに大根!いただきました!
(早速おでんにしていただきました。)
ワインもいただけてたんですね!(新聞にくるまった大根かと思ってた)
ありがたやです。

ワイヤーに団ポールに、穴あけ機まで!
ありがたく使わせていただきます!
これを使わせてもらって私も頑張っていかねばいけません。

中組の巨匠からにわとり用にとくず米をいただきました。
くず米も高騰してるので本当に助かります~。
そしてこうやって古米をいただけるのは新米が入ったからです。
田舎ってほんとうに豊かですね。

頂き物が続きますがこちらは新潟の母より。
孫たちへのクリスマスプレゼントやら果物や餅が入ってました。
年に20回くらい送ってもらってるんじゃなかろうか。
母には頭が上がりません。その生き方、やさしさ、強さ。尊敬してる人です

プラネタリウムで遊ぶ我が子。中組の年末の子供会で使うおもちゃの試遊です。
確かに高齢化は進んでますが、中組のおいちゃんたちは元気いっぱいで、
区内のこどもたちをかわいがってくれてます。毎年お年玉ももらえてます!




2024年12月16日

達人がすごいスピードでブドウを収穫してる画像

  またこのブログを見てくださってる方が15人位に増えてきました(笑)。一人でも見てくれる限りぼちぼちと続けますよー。
 

こちらはAIで作成した画像。「ワインブドウの達人がすごいスピードでブドウを収穫してるところ」という指示でした。かかった時間は8秒ほど。すごい。…けどブドウ落としてますから(笑)

政策金融公庫がやってる「国の教育ローン」というものを長和町商工会から送られてきたパンフレットで初めて知りました。「年利2.4パーセントで、今後1年間に使う費用に関して、450万円まで借りられる」ローンらしいです。

今年は私の収入的には多かったのにどうして今、お金がこんなに苦しいのかと言いますと・・・「高校生の息子が私立高校に入学し、毎日100km送迎している為」が大きいです。計算してみたら送迎のガソリンとバス代だけで年間46万円かかってました。。更に部活の遠征費やら部活のユニフォーム関連に20万、部費は年間12万+a、制服に20万円とか、ipadに10万円などなどなどなど。これに新車のローンに軽トラのローン、農業のトラクターのローン。足りるわけない~。国の教育ローン、受けられるかしら。。


エクセルで贅沢に1日かけて作ってみた領収書、請求書、見積書出力、販売集計が出来るやつ。印刷される領収書も大きすぎるA4サイズからコンパクトなA5サイズへ。5年間くらいずっと考えてたんだけど忙しくて出来なかった作業でした。感無量です。これで確定申告もとても楽になります♪

長男のサッカーの練習の土日の送り迎えは、奥さんがやってくれてるのですが、毎回朝07:30~15:30くらいの時間がかかるわけで。そこに毎回7歳の次男も連れていくのは可哀想だよね、、というわけでたまに家に置いていくことがあります。そんなときは私がおいしくなさそうな節約料理を作ります。


こちらはうちの猫ちゃちゃまる。冬になると毛皮がもっふもふしてきてかわいい盛りです。

ごちゃごちゃしてる部屋で申し訳ない。長すぎるメディア対策と未来のために「ゲームをしながらでもトレーニングをしよう」ということになりました。足を15分も垂直に上げたままに出来る7歳児にびっくり。そして足のサイズは23だって。もしかしたら194cmのお兄ちゃんより大きくなるかも。。


町内の奥さんの友人からいただいた手作りのお惣菜です。ありがたやー。


2024年12月12日

秋冬の長和町の近場の楽しみ

 

奥さんが立岩の和紙の里で作ってきたうちわ。ブドウにしてくれたのね。うちわって実用性があって扇風機と同じくらい好きかも。和紙で作る場合はこうやってここから切り取って作るのね、初めて知りました。


長和町和田のあにとやさんのこの日だけの特別な魚定食!

あにとやのコーヒーとさつまいも♪

土日はサッカーの送り迎えで奥さんが行ってくれるけど、もう一人の7歳児がエコノミー症候群になるのも怖いしたまに家に置いていく。そんなときは私が農作業に連れていく。可哀想だとも思うけど、なるべく楽しくなるようにしてる、つもりです。

これは今年の柿酢。渋柿、洗わない、3日に一度位かき混ぜる、だけの簡単な方法。これで二度と市販の工業酢を買わないで済むならいいけど。

長和町の古町のやすらぎの湯にあるロングすべりだい。これは大人がやっても楽しいです。
何度も何度も滑ってました。箱モノを作るより、こういうのを作るほうが長い目でみて、実は低コストだけど実用性のある観光資源になると思うんだけど。


家から歩いて1分の所に川があります。この贅沢な環境をもっと楽しまなきゃね。ちなみにネコも家から着いてきます。

屋根もない西白樺湖のバス停で、バスを待つ長男15歳

 

屋根もない西白樺湖のバス停で、バスを待つ長男15歳。気温は-13度。

本格的な冬に入り、朝晩氷点下になってきたこともあり、長男の朝の送迎(西白樺湖バス停まで往復28km)を私がするようになりました。私の作業は「ワインやジュースの発送、カボチャ、卵の販売、畑の片づけ、玉ねぎの定植」、ほどしかなく落ちついてきたという事と、雪道でのスリップ事故や多すぎる鹿さんたちとの事故のリスクを奥さんに負わせるのは申し訳ないからです。

夕方の茅野市の学校までの送迎もなるべく私がやるようになりました。逆に春夏秋と毎日奥さんが行ってくれてました。土日も含めて毎日往復(72km)よくやったよ。朝も含めると1日…あら、ちょうど100km/毎日!?すんごい偶然。。息子の為によく頑張りました。

サッカー部の練習の後にキーパー練習もあると、帰宅は21時過ぎ。奥さんが居る日は良いけど、議会で居ない日もしばしば。そんな日は次男を置いてくるわけにもいかないので、運命共同体。連れまわして可哀想なのでたまにハッピードリンクショップでジュースを買ってやります。

20時過ぎでも部活やってる。。私の時代にはなかったな。18時帰宅だったよね。部活の延長でもせいぜい19時とかだったような。ただ若い彼らの情熱だけは伝わってくる。お前ももっと頑張らなきゃと背中を押される感じ。


大変でもいつか終わる。だから息子も私たち家族も頑張ります。

2024年11月21日

信州そらいろ農園ワイン「HOSHIKUSO 2023」販売のお知らせ

信州そらいろ農園の2023年ヴィンテージのワインがリリースとなります。日本ワイン並びに、長野ワインファン、長和町のファンの皆様、お待たせいたしました。

→商品説明
→ご注文方法
→特定商取引法に基づく表記
→ラベルデザインについて
→栽培のこだわりについて
→醸造のこだわりについて

◆商品説明 

HOSHIKUSO 2023 (3,200円)

長野県長和町の標高650m~900mの生物多様性を意識した畑で高密植栽培した樹から採れた葡萄を東御市のアクアテラソル馨光庵さんで醸造。亜硫酸無添加。これまでの微炭酸のものではなく、今回は本格的な赤ワインの造りとなりました。

2023年は2024年ほどではありませんがとても暑い日が続き、ワインブドウには良かった年だったという印象です。抜栓直後は硬い印象がありますので、開封後2,3日位おいて、温度は10度前後が飲み頃だと感じました。

商品名:HOSHIKUSO2023
アルコール分: 11.5%
内容量: 750ml
委託醸造先: アクアテラソル馨光庵
ブドウ品種:メルロー(うち自根60%、接ぎ木40%)
金額:3,200円(他不要)送料別

◆ご注文方法

■方法1 ネットショップ(STORES)での購入
 各種クレジットカード、コンビニ支払い、PayPay残高、PayPal、銀行振り込み、d払い、au簡単決済、ソフトバンクまとめて支払い、などいろいろな便利な支払方法を選べます。

信州そらいろ農園 オンラインショップ(STORES)
https://soraironouen.stores.jp/

■方法2 直接のご購入 
直接のご注文は銀行振り込みのみの扱いとなります。必要項目を明記の上、内容を確認いただきまして、下記のEメールへお申込み下さい。追って注文確認メールをお返ししますので内容をご確認ください。

連絡先

・Eメール:soraironouen@gmail.com (信州そらいろ農園 阿部)

【必要事項】
・お名前
・郵便番号、ご住所
・連絡先お電話番号
・お買い求めの本数
・20歳以上でしょうか?のご確認(20歳以上 or 20歳未満)
・引き渡し方法、日時等の希望
・お支払方法(銀行振込 or 直接支払い or 着払い)
・その他ご要望など
以上の項目をご記載いただき下記のメールアドレスへメールへ
お送りください。 soraironouen@gmail.com
※メールのタイトルは「ワインの注文」としてください。
※本数限定となっております。売り切れの際はご容赦ください。


◆特定商取引法に基づく表記

販売業者 信州そらいろ農園 阿部 健史
代表責任者 阿部 健史
所在地 〒386-0701
 長野県小県郡長和町和田763番地
電話番号
メールアドレス
080-4001-8314(受付時間8時~18時)
soraironouen@gmail.com
ホームページURL http://soraironouen.blogspot.com/
販売価格 各商品の紹介ページに記載している価格とします。
商品代金以外に
必要な料金
・商品発送の場合、別途送料がかかります。
・詳細な料金はこちらからの注文確認メール時にお知らせいたします。 
引き渡し時期 ご注文確定から一週間以内に発送いたします。
銀行振り込みの場合は振込後1週間以内の発送となります。
お支払い方法とお支払いの時期  ◆直接お支払いの場合
お釣りのないようにお願いいたします。
◆お振り込みの場合

・信州うえだ農業協同組合よだくぼ南部支所
 (店舗番号5348-031) 普通0065420 アベタケシ
・ゆうちょ銀行
支店名 〇五八(058)
普通07950221 アベタケシ
◆代金引換の場合
代金は商品お届け時、配送員に現金でお支払いください。

ご注文後、出来れば5日以内にお支払いください。遅れる場合はその旨をお知らせ下さると助かります。

返品・交換・キャンセルについて  商品発送後の返品・交換・キャンセルには、基本的に対応しておりません。瓶が割れていた等の欠陥、または商品の品違い等がある場合は交換させていただきますので、お手数ですがご連絡ください。
返品期限  商品到着から10日以内にご連絡ください。
返品送料  商品に欠陥があった場合、または商品の品違い等があった場合の返品の送料と再送の送料は弊社で負担させていただきますので着払いでお送りください。お客様都合による返品の場合は、お客さまのご負担になります。 
※20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。
※妊娠中や授乳期の飲酒は胎児・乳児の発育に悪影響を与える恐れがあります。




◆ラベルデザインについて

 
長和町のワイン2023のラベルデザイン

今回のラベルデザインは私、阿部たけしが担当しました。どんな色になるかで名前を決める「ときいろシリーズ」は(今回のワイナリーさんでは300kg無いと仕込めない)作れなかったので、そちらは奥さんのデザインに任せるとして、さてどんなデザインにしようかと。

ネーミングの「星糞」由来ですが、長和町は縄文時代に矢じりや宝飾品として使われていた「黒燿石(こくようせき)」の一大産地です。町内の星糞峠(ほしくそとうげ)には今もびっくりするくらいの量の黒曜石があちらこちらに落ちてます。そんな大地で育ったブドウで、時の流れを感じられるような赤ワインを造れたら最高です。私たちが大好きな長和町をもっと楽しく元気にしたい、そんな強い気持ちを込めて星糞と名付けました。

余談ですが・・・。星くず峠なら可愛らしかったのですが、星糞、なんですよね。私が町長か町議会議員になったら峠の名前を変える議案を出したいところですが、でも星糞だから良いんですよね。愛してあげなきゃです。地名ってそういうものだと理解してます。

絵は「黒曜石、獣王国、縄文時代から」というキーワードで描きました。合計24時間、期間は2か月くらいかかったと思います。下手ウマな絵しか描けませんが、私らしさを出すには私が描くのが一番ですよね。結果、信州そらいろ農園らしさがじん わり出たのではないかなと思います。


◆栽培のこだわりについて

畑のメルローのブドウの様子

 
長野県長和町の標高800m~900mの生物多様性を意識した畑でワインブドウを栽培してます。土地の風土が生み出すテロワールと栽培者のコダワールで育てたブドウからまた飲みたくなるワインが造れると信じてます。

1.生物多様性について~いろいろ食べられる畑「ハラミタス」を目指して~
 
2.密植栽培について ~樹間80cmの密植栽培方法「ナンジャソーレ」~


1.生物多様性について ~いろいろ食べられる畑「ハラミタス」を目指して~

畑ではブドウと一緒に各種ハーブ、キウイフルーツ、イチジク、食用ブドウ、ネギ、トマト、柿、ヘーゼルナッツ、ペカンナッツ、くるみなどなどいろいろなものを定植し、栽培してます。生物多様性を最大限に高めた畑になってくれたら害虫や益虫、微生物、それにミツバチなども集まる畑になってくれると思うのです。

1種類の作物だけを育てるより、例えば10種類の作物を一緒に栽培したほうが、農薬も少なくて済むのではないかと思うのです。
実際、キャベツだけの無農薬栽培は難しいですが、他のいろんな野菜と一緒に育てると無農薬でも育てられますから。
  
畑の多様性のために作った苗たち

それに町の子供たちが遊びに来てくれた時にも、ブドウ以外でもいろんな時期にいろいろ収穫出来たほうが喜んでもらえそうです。ブドウ畑の果樹はまだ柿、クルミくらいしか収穫に至ってませんし、定植後すぐにイノシシに引っこ抜かれまくりますが、来年もたくさん植えて腹を満たせる畑「ハラミタス」を実現させたいと思います。



2.密植栽培について ~樹間80cmの密植栽培方法「ナンジャソーレ」~

ワインブドウは日本では、多くは垣根式で密植栽培されてますが、多くの方が樹間100cm*通路220㎝(軽トラがぎりぎり入れる位)位で密植栽培を行ってます。それと比較すると信州そらいろ農園のブドウ畑は樹間80cm*通路180㎝と更に密植栽培を試してます。
 
これだと樹間は1.25倍、通路は1.22倍となり必要な苗の本数は1.52倍になると思います。本数が増えれば剪定もワラまきもなどの管理もそれだけ手間がかかります。それに株間が80㎝だと隣の枝と干渉しやすく、自動的に収量の制限がかかってしまいます。

でももし私のイメージ通りに健康に育ってくれさえすれば。そのある意味自然な収量制限から凝縮感が生まれ、それでいて1本の樹あたりの収量は減るので樹の負担は下がります。木が枯れてしまったところは樹間160cmのところもありますが、それはそれで個性。個性ある木から育ったブドウから造られたワインがどんな個性を出せるか、とてもワクワクしてます。

→2024年11月追記
密植栽培の良さと悪さが分かってきました。日当たりの良くない畑では密植にすることにより(特に通路側の密植)、太陽が果実に当たらないことがあり、着色不良を起こす原因ではないかと思ってます。獣害の少ない畑なら収穫をいくらでも待てるので良いですが、長和町のような獣王国ではそこで立ち上がれないくらいの収穫量のダメージを受けることになります。

3.苗について1 ~下手くそ自作苗でワイン作り「ソコカラーネ」

プロが造った苗は安定感がありますし、間違いがないのでしょう。しかし持続可能の点から考えると。例えばお米のように急に高騰が上がったら?苗不足になったら?自分で作れないと持続可能とはいえません。

将来的にもしかしたら遺伝子組み換えやF1技術が進歩して種を取る必要などなくなる時代が来るかもしれません。でも私は自分で種を取り種をまくことが大切だと信じてます。古い人間なのでしょう。
農家にとって種を取って蒔くことは生命線です。

とそもそも私は
富士山も0合目から上る人間なので、野菜でも果樹でも1から育てたくなるんですね。苗から作ればより栽培者の個性がワインに出やすいとも思います。数千本を植え付けるワインブドウ栽培では自前で苗を作ってる方はたくさんいらっしゃいますが、うちもそのひとつということです。

2024年11月追記
挿し木した台木が育ってきたので、いよいよ植えてある台木への接ぎ木を試していきたいと思います。ワクワクしますね!来年4月くらいからやってみたいです。


4.苗について2 自分の根っこで育ったブドウに~「アブラネカタブラ」

現在売られてる野菜や果樹は大半が「接ぎ木苗(つぎきなえ)」の状態で売られてます。接ぎ木苗は根っこの部分が台木、それより上が育てたい品種になってる苗です。接ぎ木苗は根を張りやすいので、病気に強く、樹勢も強く、結果として糖度も上がりやすいと思います。

私は自給自足の生活の中、種から育てられる固定種や自家採取の種での栽培を大切にしてます。種から育てると「自根苗(じこんなえ)」になるのですが、皆さんは昔のキュウリはおいしかったという話を聞いたことがありませんか?この味の違いが接ぎ木のせいなのか品種改良のおかげなのか断定はできませんが、プロのキュウリ農家の方も「どちらがおいしいかは決められないが、味は違う」と言ってました。

試しに買ってきた接ぎ木苗と種から育てたトマト(桃太郎)を隣に植えて食べ比べをしました。結果は…私には接ぎ木苗の野菜は甘かった、しかし自根野菜のほうが甘さ以外の味わいは深かったという印象でした。このような体験と想いから、ワインブドウ栽培でも自根苗を中心に育ててます。

カットして水につけてる苗の様子
 
しかしいつかフランスの様に日本でもブドウネアブラムシの問題が出てくるはずなので、その対策と味わいの広がりを狙って接ぎ木苗も同時に育てています。ちなみに定植して6年経過する私の畑に入った人はまだ10人も居ません。その理由の一つが「ブドウネアブラムシを畑に入れたくないから」です。このブドウネアブラムシの問題も多様性の畑ならば単一の畑より進行が遅いのではないかという狙いもありますが長くなるので別の場所で。

2024年11月追記
おおむね、挿し木は根が台木のように伸びないので、初期の清澄が弱いです。日当たりの良い土地なら問題にならないかもしれませんが、日射量の少ないエリアでの栽培ですと、冬を2年超えられない株もかなりあります。3年後に実をつけるまで行けるのは、毎年補植をし続けて100本中50本という印象です。あまり経済的じゃありませんね。

あと、挿し木が成功するかどうかは品種による差も大きくあるようです。シャルドネは挿し木で育ててもうまくいかないことが多く、メルローはとても強い印象です。(それでも割合は100本中50本ですが)。人と違うことをするのは大変ですね、はい。

5.土づくりについて ~安心安全で持続可能な土「ツチクーヒト・ス-ゲ」~

自家製野菜や雑草を毎日与え、抗生物質やホルモン剤を与えてない自然養鶏を営んでます。そこから造られる自家製鶏糞堆肥、卵殻などをブドウ畑の表土に戻してます。それを耕してすき込むすことはせずに地表に置くだけ。おそらくブドウには届かず雑草の栄養分になるだけなのでしょうが、草刈り後に地上と地下の分解者に食べられたりすることで微生物や小さな虫たちの多様性が生まれてくれたら考えます。
 
にわとりたちの写真。

雑草クズも有機質も炭素分も石灰分もたっぷりの鶏糞堆肥

どこかの牧場やホームセンターで購入出来る鶏糞にはほぼ100%、抗生物質やホルモン剤が入っていると聞きますが、自分で原料から作れば安心というわけです。それに味わいも自作堆肥のほうがより個性が出やすいですしね。ブドウ栽培も養鶏も、循環させて持続可能な農業を目指してます。

2024年11月追記
養鶏の話になってしまいますが、今年、くず米が1kg130円という値段に跳ね上がりました。クズ米ですよ、食べられない家畜用としても貧弱な、あの緑のお米がです。。これまでは30円、45円と値上がって、去年は90円、そして今年は130円だと。足元を見すぎです。コスト面から、いよいよ養鶏を続けることも難しくなってきました。今年次第では、ですね。

6.防除について ~農薬はなるべく自然派+自家製液肥 「ジシンナッシング」を実践~

農薬は有機認証のものを主に、そこに自家製液肥を混ぜて使用してます。気分次第で乳酸菌液、納豆菌も混ぜてますが効果があるのかないのかさっぱりです。もちろん、除草剤や抑草剤等は使ったことがありません。
 
まき方もえんやこらとホースを引っ張って手散布でまいてます。500kgの水のタンクを積んだ350㎏のスピードスプレイヤーなどで通路を走れば土をガッチガチに踏み固めてしまうからです。

…なんてかっこいいことを書いてますが、実際にこの広さをホース引っ張って行えば疲れるなんてもんじゃありません。やるたびに虫の息になりますし、体を痛めてます。いつか宝くじが当たるかワインが売れてきたら自動巻きとり機の導入も検討したいです。…難しいかなぁ。

 

7.他にも栽培関連のチャレンジいろいろやってます

楽しい感じの文章で書いてきましたが、他にも月の満ち欠け、苗の植え方、支柱の立て方、ワイヤーがヒモ、などチャレンジしていることは多いです。そのすべてを書かないのは成功、失敗と分かったものならともかく、結果が出てないものをウリにするのもどうだろうと思うわけです。

今後もいろいろ植えたり、生き物を放してたり、やってみたい構想があります。持続可能で楽しいワイン作りを続けていけたらなんと幸せなことでしょう。そしていつか私が病で倒れて「チチキトク・スグカエレ」の電報を見た息子たちが、「…親父の農園、継いでやってももいいぜ」と言ってくれるような農園を作るべく、日々前進していけたらと思います。

そのようなわけで身の丈にあった信州そらいろ農園のワインをこれからも応援ください。
                  (2022年8月1日信州そらいろ農園 阿部たけし)


◆醸造のこだわりについて 

 






今年は長野県小諸市のテールドシエルさんで醸造していただきました。 ブドウに着いた野生酵母のみで発酵、無濾過、補糖補酸なし、最初から最後まで亜硫酸無添加です。
 
風穴で熟成中の信州そらいろ農園ワイン

瓶詰後、数か月、長和町風穴倉庫(ながわまちふうけつそうこ)にて瓶熟成させました。こちらの風穴は年間通して4度~8度とのことです。私はワインは生き物だと思っているので、電気の空調で管理された冷蔵庫ではなく、長和町の大自然が室温を保ってくれるこの風穴はワインの熟成にベストだと胸を張って言いたいです。

さて、今回の2021年の微発泡ワインなのですが、この泡も炭酸ガスを添加したものではなく発酵で瓶内に生まれた自然な泡です。 じんわりしたうまみが特徴ですがスルスルと飲めちゃう割にはアルコール数は高いので、からだに染みる感じで酔えます。

2021年のブドウは病果もなく、獣害も少なく、うまくいっていたのですが、収穫を引っ張っていた最後の最後でスズメバチの大群に食われてしまいました。そんなブドウを亜硫酸無添加でここまでにしてくれたのはさすがとしか言いようがありません。

それもそのはず、テールドシエルの醸造責任者の桒原さんはあの栃木県のココファームで自然派のブルースガットラブさんと一緒に醸造をしていて独立した、今話題の醸造家のひとりなのです。この方が北海道ではなく、ここ長野県を選んでくれたことがうれしいです。 私もいつか醸造までやりたいです。