2017年4月25日

待ちに待った圃場が決まりました!


長野県長和町でワイン作りをしている阿部です。

ビッグニュースです。そうなんです、ようやく私の圃場が具体的に1つ決まったのです!長和町和田の日向(ひなた)という地区になります。日向地区でというのは決まってましたが数日前に具体的に決まりました!素直にうれしいです!1反ばかりの小さな圃場ですが、私にとっては大きな1歩。役場の方も頑張ってくださってるのでここからどんどん決まっていくでしょう。

日当たり最高、南向きの傾斜地で見晴らし抜群。
そんなわけで今日は圃場の草刈り作業を行いました。上の写真は草刈りを終えたときの1枚です。お蚕様のクワの樹以来、ずっと何も作ってこなかった圃場ということですでカヤがはびこっていて大変でした。刈る前の写真も撮りたかったのに嫁がこともあろうかこんな日に電池を入れ忘れたデジカメを渡してきたので撮影できませんでした。

標高850m。日差しがビリビリ来てとても暑かったものの、この日差しの強さが美味しい果実を作ってくれると思えば吹き飛びますし、吹き抜ける風がまた気持ちいいんですよね。新鮮な風は病気も遠ざけてくれます。これは少しばかり期待してよいかもしれませんよ~。

圃場の持ち主の方にご挨拶させていただいたのですが、「助かるよ、大変だけどこれから頑張ってね」と言っていただいて、力が湧きました。世界に認められるワインを造るべくベストを尽くすのみです。


接ぎ木と挿し木合わせて、本日の夕方、仕込んだ苗が5000本を超えました。とりあえず最低でも10反分の6600本は準備しなくてはいけません。朝晩のビニールトンネルの開け閉め等、油断が出来ない日々が続いてます。

すぐに植えつけられる2年苗も到着しました。こちらはJAの研修の先輩が買った余りのシャルドネの苗70本です。(先輩、Thanks!)。私の裏庭に取り急ぎ仮伏せしてあります。これらはこの2週間で植えつけなければいけません。圃場の整備を急がねばっ。


2017年4月20日

ワインブドウ栽培の行き着くところが密植である


長和町でワインブドウ用の苗床を作る様子
いよいよ本格的に春いてきましたね。標高の高い長野県では日差しが強くなります。風はまだ冷たかったりするんですけどね。さて阿部です。ワインブドウ用の苗を育てるための苗床(なえどこ)を作りました。ピートモスをまぜた土をトラクターで耕したところに黒ビニールマルチを張ります。ずっとやりたかった作業なので心躍りました。

発根促進剤のルートンをまぶす様子
植え付け前、切り口に発根促進剤のルートンをつけます。研修の仕事やいろいろな兼ね合いで植え付けが遅くなってしまったので発芽率が心配なので出来るだけのことはやっておきたいのです。 ルートン、ピートモス、不織布、ロックウールなどで3万円位の出費になりましたが夢のためなら仕方なし。おいしいワインを作れさえすれば大丈夫なのです。



 「ワインブドウ栽培の行き着くところが密植である」

上の言葉は尊敬する山梨県のドメーヌオヤマダの小山田先生が千曲川ワインアカデミーの講義中に言った言葉です。1年も授業を受けているとその言い方や間から彼が強く想っている箇所が分かるようになるものです。私はここが大切だと思ってノートに太い赤線を引きました。

小山田先生が教えてくださったご自身も実践されている現代のワイン栽培のトレンドの植栽本数は一反(1000m2)で500本。これは株間1m(ブドウの樹と樹の間)で畝間2m(通路の間隔)で植えたときの本数。実際には圃場は真四角ではないし、軽トラの入れる通路などを踏まえれば実際には一反400本くらいに減ります。

私は最低20反(2町)のブドウ畑を管理するので、この植栽方法だと8000本の苗が必要になるわけです。かなりの本数です。しかしながら、実は私はこれ以上の密植にチャレンジしてみようと計画してます。

それというのも例えばフランスはサンテミリオンのシャトーアンジェリュスが樹幹0.9mの畝間1.35mで植栽してます。これだと反当り650本~760本の植栽本数になるとのことで現在の日本のトレンドの倍近いのです。

もちろん、ただ日本で超密植をすれば病気に襲われることは明白。それでなくても自然派の私が育てるワインですから農薬をバンバン使うわけにはいきません。なのでそれなりの対策が必要になります。樹の世話も同じ広さの畑でも樹の数が増えればそれだけ手間は増えるわけで時間も取られます。でも、それで少しでも良いものが出来るのであれば苦労は惜しむつもりはありません。

ともあれ、そらいろ農園のおいしいワインにご期待ください。


苗床に挿されたワインブドウの穂木。写真は480本植えたところ。

そんなわけでマルチを張り終えた苗床に480本のワインブドウ苗(シャルドネ)を刺しました。超密植栽培では1反600本の苗をつかうことになるでしょう。必要本数はあと10000本…。とんでもない本数です。仲間との兼ね合いや台木が手に入らない問題もあり今年全て用意するのは不可能っぽくなってしまいましたがまだ来年もあります。おいしいワインのために実現させたいと思います。

あとはちゃんと根付くことを願うばかりです。神様、お願いします!(こんなときだけ神頼み♪)

2017年4月12日

ワインブドウの苗木、いよいよ加温室へ!

お初の方は初めまして。長野県長和町でワイン作りをしている阿部は私だけだと認識してますので、検索の際は「長野のワインの阿部」でも良いですし、呼び方は阿部ちゃんでも阿部っちでも構いません。何でもよいです。呼びやすい愛称で呼んでやってください。以後お見知りおきをお願いいたします。
木箱に収めた接ぎ木したワインブドウの苗
さてさて、ワインブドウの苗作りもいよいよ佳境に入りました。ウイルスフリーの101-14台木に接いだワインブドウの苗木を湿度100%の加温室に入れます。ワインブドウ栽培の先輩方はこの方法で接ぎ木の活着率100%をたたき出したということで期待大です。

私の今年の苗作りの目標は8,000本でしたがなにせ苗不足に台木不足、加えて苗木作りの時間不足。やはり数千本の苗を作るのには時間と手間がかかりるんです。買えば1本1,000円するものを自作するのですから苦労は当然ですよね。でも私の考える最高のワインを作るためには最低6,600本は用意しなければいけません。ベストを尽くすのみです。

加温室に入れてもらうために軽トラに積まれた苗箱達

いよいよ加温室に運びます。
加温室。おコメの育苗で使われてる施設です。
お米で使っている加温室を使わせてもらえるのもJAの2年間の研修を受けている研修生だからこその待遇。ありがたいことです。感謝です。もちろんメインはお米なので1パレット分のスペースに山積み状態ですが文句は言えません。(自作した木箱が重さに耐えられるか不安ですが)

加温室でカルスが出てくっついたらビニールハウスに移動して今度は葉と根を出させます。
いやー、楽しみです。
SSに乗ってリンゴの木にベフランとマシン油を散布する私




JA研修も2年目。今年はブドウやリンゴの防除も完全に我々に任されます。農薬散布は好きではありませんがここは人様の圃場、しっかりと収穫できるように仕事をしていきたいと思います。

散布がうまくなれば使用量も減らせます。なんと一反500Lの規定量の農薬を100Lで済ませてしまう方も東御市にいらっしゃるんです。そのポイントはなんといっても散布のタイミングと散布の仕方と狙う場所。私もそれを意識して経験を重ねるたびに成長していきます。

2017年4月6日

Abbey's Vinesヴィンヤードでの研修

日々充実してます、阿部です。
先日、お隣の立科町のAbbey's Vinesヴィンヤードにて研修をさせていただきました。

こちらでは今まさに垣根のトレリス(支柱などのこと)を設置している真っ最中。圃場が決まれば私も今年から来年には行う作業なので、生きた研修になります。まだまだ経験不足の身、本当ありがたいです。
支柱のアンカー設置の様子

アンカーをしめなおす道具
トレリスとアンカーを立て終わった様子。シンメトリが美しいです。

苗木の植え付け準備。もったいない気もしますがしっかり根切りをします。

マウンドを作っておいてそこに根を広げて植えます。ここでもいろいろポイントありました。

水をたっぷりあげるのも忘れずに。
とても良い経験を積むことが出来ました。いろんな圃場でいろんなやり方を見せてもらい体験させてもらい、自分の圃場と目的にに合う方法を選んでいきたいと思います。 来年の植え付けが楽しみです!

そしてJAの果樹研修も日々勉強になってますよー。

新ワイ化のリンゴの木の誘因作業を進めてます。
狭い場所で育てるために枝を下へ下へ向けます。
剪定や誘因は最初は難しいですが1日、1日と経験を積むことでいつの間にか上達している自分に気が付きます。感覚というかなんというか。いつの間にか意識せずとも枝ぶりを見るようになり、手が動いてる感じです。こんなときはいつも人間の能力ってすごいなぁと思ってしまいます。

研修の中の合間に(作業が落ち着いたり、雨などの日)に自分の苗木を作らせていただいただけたのはとても助かりました。もちろん、土日や放課後も頑張りました。研修先の信州うえだファームには感謝しかありません。


ブドウの苗木づくりもこれで最後です。とある場所から送られてくるはずの1万本の台木がなんと0本!というとんでもない災難に見舞われまして結果、予定していた数が接げませんでしたが、それだけワインブームなのだと前向きに考えるようにしました。

あとはしっかりと穂木と台木がくっついてくれるのを祈るばかりです。

2017年4月1日

子供の8歳の誕生日を祝いました

先日3月28日は小学校2年生の息子の8歳の誕生日でした。8年間、早かった。あの日からもう8年経ったのだなぁと子供のいよいよ大人びてきた顔を見て思いました。私を育ててくれた父親の気持ちが分かります。

そんなわけで生き物が大好きな子のために生き物めぐりへ出かけました。子供の誕生日を理由に一緒に楽しんじゃえるのはありがたいですねー。

高速を飛ばして新潟(直江津港)の海へ。まだまだ風が寒すぎてで5分で退散! 
近くの上越市立水族館へ。
ベニズワイガニ。息子はほぼ、魚介類の大体の名前を当てちゃいます。
すっぽん。食いついたら離れない&精力増強という勝手なイメージを持ってます。
なんだっけこれ。アロワナか。2mありました。

なまずやら。小さく見えるけど1m級の巨体ぞろいです。二度見するほど大きいです。
個人的に怖いのが海のギャングのウツボ。「いんとうがく」という第二のアゴで食事をします。
長和町で養殖が始まっているチョウザメもチェック。こちらは交配種ですね。

新潟ならやっぱり海づくし。お昼もお寿司でしょう!お寿司は奥さんの故郷北海道と私の故郷新潟、そして海に囲まれた千葉県もウマかったなぁ。

近くに動く恐竜が居るという情報をかぎつけたので上越科学館にも行ってみることに。ここ、楽しい!いろんな展示物があります。この時はまだ7歳なのですが、やはりうちの子は大きく、並んでみると頭1つ違いました。流石に12歳の男の子並みです。個性がありますねー。

大人が楽しめる内容だったのですが、お腹の大きい奥さんがかなり歩き疲れてしまった&子供が興味ナッシングだったので足早にスルーして椅子などで休みながら目的地へ進みました。

恐竜の骨!…のレプリカに触れる!レプリカと聞くと急にテンション下がってスミマセン。いやでもすごい大きくて興奮!

そしてこれだぁー!目的の動く恐竜です。吠えてました。本当にあんな声だったのでしょうか。おそろしいですね。彼らにとっては熊がエサでしかないでしょう。(最新の研究ではティラノサウルスの表皮は羽毛で覆われていたとのことです)

子供にとってはホテルに泊まったことですら楽しい経験になったようです。ホテルの狭い部屋でも彼にはキラキラ輝いて見えるのでしょう。ベッドの上で水族館で買ってきた塩ビの魚たちで遊びました。ちなみに私は新宿のビジネスホテルの強烈に圧迫感のある部屋に連泊したサラリーマン時代の経験から狭い部屋はドキドキします。

 お金をあまり使わない自給自足の生活をしているのでこういう一泊の旅行や道中も私たち家族にとっては新鮮です。何より子供が喜んでくれるのが嬉しくて。頑張ってくれた奥さんにも感謝。パパは運転を頑張りました。

新潟から帰ってきて数日後、改めて誕生日パーティをしました。私も仕事で外食も出来ない状態だったのですが、奥さんがいろいろ作って&買ってくれてました。ケンタッキーのチキンなんて18年ぶり以上かもしれません。子供の頃よく親が買ってくれてたなぁ、雰囲気でますねー。

プレゼントはスマトラオオヒラタクワガタにしました。思ったほど高くないんですね。