2016年6月17日

そらいろ日記 2016年6月17日(金)

よく食べてよく鳴く山羊のそら(5歳)。
 今日一日。
04:30 呼ばれるので山羊の餌やり
05:30 夫婦で山羊の乳しぼり
06:00 山羊と鳥にえさと水やりと草やり
06:30 神業のスピードでトマト苗48株定植
06:45 朝食
07:05 家を出る
07:15 田んぼの水見、米ぬか取り
08:00~17:00 JAで研修(玉ねぎの袋詰めと巨峰の粒抜き作業)
17:50 田んぼの草刈り(帰り道に米ぬかを見る)
19:00 帰宅
19:10 奥さんがもらってきてくれたおからを仕込むための前準備
19:20 苗に水やり、山羊に餌やり
夕食、風呂(息子を風呂に入れる)
22:00 プレゼン資料作り

こりゃ疲れるわけだ。役場の人に週2回と聞いてたJAの研修は週4回だったし、そんな中での自給自足の毎日はなんだか焦ってばかりだし、疲れと肩こりがずっと取れないし、奥さんの実家の函館で大きな地震があるし、なにかと胃が痛くなることばかり。

でも毎日頑張ってきたから根性がついた。疲れはするけどへこたれない。JAの研修のおかげで接ぎ木のやり方も分かった。いろんな木で接ぎ木してみたくてたまらない。毎日が勉強、行動は鍛錬、全てから学びたい。ワインアカデミーでもJAでも前向きな人たちと出会えたことはプラスになる。私も今まで以上に前向きにいこうと思う。

自分でワインぶどうの圃場候補地の一つを見に行った。同期が圃場を決めていく中、早く植えたい気持ちが抑えきれない。

JAの研修で良く来る巨砲の圃場。巨峰も畑に植えよう。ついにぶどうも食べ放題になるか。

2016年6月11日

そらいろ日記2016年6月10日(金)

2016年6月10日(金)



今日、JAの研修では巨峰ブドウのジベレリン処理をした。
今回のジベ処理は種を無くすための作業で、ジベレリンを水で溶かし分かりやすく食紅で色づけした赤い液体をコップに入れ、房を1つ1つ浸けていくというとても手間のかかるもの。

それに加えて昔のおじいちゃん用で設計されたぶどう棚は高さが160cm程度しかなく、178cmの私は常に腰やひざを曲げての作業になる。今日は30度を超えようとする暑さもありめまいを楽しんだ。ワインぶどうとは関係のない仕事だけど、なんでも勉強、なんでも鍛錬だと思ってやるようにしてる。そうだ、ぜひとも巨峰も自給自足ライフに加えてやろうじゃないか。



夜は奥さんとワインの試飲。目指すワインの味を定めていきたい。目標が欲しい。その気持ちは今も変わらない。ワインは一緒に食べるものでずいぶんその味が変わる。あの口に合わないワインが鹿肉と食べると抜群に合うから手に負えない。これじゃあ目指す「最高においしいワイン」の味が決まらないじゃないか。という悩みも変わらない。

でも私はもう焦ってない。そう、逆に考えるようになった。最高のワインの味を探すんじゃなく、最高のワインぶどうを育てて、その最高のブドウからどんな味わいが出るかで勝負してみようと。私には野菜も卵も味噌も最高においしいものが作れたという自信がある。最高のワインぶどうだって出来るはずだ。達人たちから少しずつ聞きだした技術や友人たちと話してて思いついた試したいアイデアがたくさんあるんだ。

ここ数日、ワイン作りを始めるにあたり必要な資材の試算をしてる。この辺は未来のみんなのために記事にまとめよう。ともかく自分の手ででやれば農場資材は一反あたり30万円もかからない。ワイナリーも箱さえあれば200万円もあれば十分出来るんじゃないかな。今は皮算用が楽しい。

2016年6月10日

そらいろ日記2016年6月9日(木)長和町のみんなでワイナリー見学

また日記を書くことにした。毎日いろんなことが起きてるからそれを書き残そうと。事実や思った残しておきたいことを書くけど、例え事実でもネット上に書けばそれが悪口になってしまうこともある。だから非公開の日記を書いて公開出来そうな部分だけをブログに残そうかと。ですます調ではなく普段の文章スタイルで書きたいときに。他愛ない毎日になりますがよかったらお付き合いください。さてこれから私の人生がどうなるか、私が楽しもう。

さて、今日は長和町が企画したワイナリー見学の日。これは私がうえだファームのMさんに「ワインブドウの苗を作れることを長和町の皆さんにみせてあげたい」と相談したことがきっかけ。なんでも話してみるもんだ。Mさんありがとうございます。

お伺いしたのは高山村の角籐農園、東御市のリュードヴァン、同じく東御市のドメーヌナカジマさん。三者三様のワイナリーとワイン作りのスタイルを持っている。このチョイスはセンスある。
高山村 角籐農園のサトウさん
高山村 角籐農園のサトウさん
高山村の角籐農園の佐藤さんはとても気さくな方で、笑いをちりばめながら台木の育て方や苗づくり、はたまたお得意の自根の挿し木のテクニックを包み隠さず教えてくれた。温かく魅力のある人だと感じた。接ぎ木の方法も聞いてはいたけど実際に見ることが出来て現実味を増すことが出来た。この冬、5000本の苗木を作る。町が農地さえ確保してくれたら10000本でも作りたい。2年後には就農することになるのでそしたら自分でも農地を探そう。誰かを頼りにするんじゃなくて自分で動けば変わることをこの4年間で知ってるから。

リュードヴァンでは初めて醸造所の中を見させていただいた。巨大な設備、巨大な投資、巨大な構想。すごい。私には到底真似出来ない。これが王道であるなら私はそこではない小道を歩くべきだと再確認出来た。私は小道を歩こう。それがいい。

東御市のドメーヌナカジマさんは今現在、私の目指す方向に居るワイナリー。出来る限りの減農薬栽培、自然酵母、家族経営で評価されるワインを作ってる。フランスやドイツで修業、最小限の設備、手作り感がここにしかない価値に変わってる。本物の人だと思う。同年代なのもなんだかうれしい。話せてうれしかった。芸能人やスポーツ選手などに一切興味のない私が会えてうれしい人ってのはめずらしい。

ただまだここワインは売り切れで飲むことが出来てない。それに1本4000円以上するので去年の年収が120万円もいかないうちではどうしても思い切って買う値段になってしまう。早くおいしいワインを作ってある程度のお金持ちになりこういう意思のあるワインを買えるようになりたい。変な話だけど本当の話。

お昼に食べた海鮮丼、850円は悪くない。でも出来れば持参のおにぎりで済ませたかった。
長和町でワインを作ってる先輩方と時間を過ごせたのはうれしかった。いいものを作って町と私の人生を盛り上げたいと素直に思えてる自分がうれしい。いい経験をさせていただきました。

夜は先輩農家さんにごちそうになってしまった。いろいろな話をして頑張る決意を更に固めた。私もある程度のお金持ちになって後輩農家にたまぁにおごってやるくらいにはなりたいな。


そうそう、家の前のイチゴが獲れ始めてる。山羊の糞だけで育ててるのだけどなんとかなるもんだ。

2016年5月21日

そらいろ農園ワインコラム 1杯目「ワイン始めました」

そらいろ農園の阿部です。いろいろなことがあり、いろいろ考えて。
ワイン作りのために動き始めました。

そんなわけで現在、とても忙しい日々を過ごしてます。このコラムは今現在、毎日起きてる知識や出来事を忘れないように、また数年後に読んでどうなったかを振り返って楽しむために、38歳にてワイン作りを始めた男の生きざまをリアルタイムのコラムにして書き残したいと思います。

ワインブドウの木。こんな小さくても5年は経ってるそうです。

そらいろ農園ワインコラム1杯目「ワイン始めました」

どうして私がワイン作りを始めたのか。私が分かる範囲で現状なども踏まえてそれをさらにざっくりと簡単に説明してみます。間違っていたらご指摘ください。

まず、長和町のお隣のぶどうの生産で有名な東御市(とうみし)が「ワイン特区」の指定受けました。ワイン特区とは2000L(リットル)という少ないぶどうの収穫量でもワイナリーを作れる酒造免許が取れるというもので、これからワイン作りを始めたい、ワイナリーを作りたいという人達の背中を力強く押してくれるものなのです。

ワインぶどうは山の傾斜地でも育ち、やせた土地でも実をつけ、収穫まで3年かかり最初は大変ですが一度育ててしまえば30年も継続して収穫が可能、そして出来たワインはもちろん長期保存が可能で価値が高い、、高齢化による農地の遊休荒廃地対策にはうってつけのものでした。これにより東御市にはワイナリーがあちこちに作られ、ワインを作りたい人、飲みたい人が集まり、遊休荒廃地も減りました。

 この東御市の成功を受けて、ワイン作りを農業として長野県全体で盛り上げていこうという流れが生まれました。東御市の周辺の市町村が手を挙げ、千曲川ワインバレー構想という大きな流れになり、その中に私が現在住んでいる長和町(ながわまち)も入っていたのです。

長和町を農的な方面から盛り上げたいと常日頃から思っていた私は荒廃農地をワインぶどうの景観で埋め、車で長和町に入ってくるみんなの目に飛び込んでくるようにしたいという先輩農家さんの想いや町の特産品としても育てていきたいという長和町の「黒曜ワインプロジェクト」の皆様の声を聞き、覚悟を決めたのでした。私がこの町のワインの先駆者になっておいしいのを作ってやろうじゃないかと。町おこししてやろうじゃないかと。

そして書類選考と面接を通り、私阿部タケシは無事、ワインぶどう研修生となったのでありました。そんなわけで今、研修生として今まで以上に忙しい日々を過ごしているわけですが、その辺の話は次回のコラムの2杯目にて。

以下に書類選考の時に提出した志望動機を残します(笑)。
数年後に見たら笑うんだろうなぁ。ではおいしいワインに乾杯!


志望動機

関東でコンピュータ関連のデスクワークをしていたのですが、趣味で始めた野菜作りがとても健康的で楽しく、もっと広い畑でやりたいと思うようになりました。また過疎化や農業の担い手不足等の実態を知るにつれ自然豊かな土地に移住したい、農業で生計を立ててみたいと考えるようになりました。それも定年後の楽しみではなく、出来るだけ若いうちに。そんな考えを実践するべく脱サラし家族で長和町に移住してきました。

移住後は野菜や米などを作付けしましたがそれらは農地や農機具がないなどの問題で補助が受けられず、自給自足に毛が生えた程度の規模にしか出来ず、収入の柱がありませんでした。そんな生活も楽しかったのですが息子も大きくなってくる中で今後何を収入の柱にしていこうか考えているときに、こちらの千曲ワインバレー構想のお話を知りました。

長和町の黒曜ワインプロジェクトの皆様の「長和町を通る方達に美しいぶどう畑を見せたい」「地域おこしになる人気商品を作りたい」という本気の声をお聞きしたときに覚悟が決まりました。私も微力ながら町のイメージアップや町民のみなさんが誇りに思えるような何かを、農業の方面から作り上げたいです。

そもそも私が移住先をどうして盛り上がっている安曇野や松本、上田にせずに長和町にしたのか。それはどこかに「私を必要としてくれる場所で頑張りたい」という初志があったからでした。

私はワインを飲むことが好きですが、ワイン通ではありません。でもどこよりも良い作物を作りたいという農家としての強い熱意と意地だけは負けないつもりです。この数年間の農業バイトでつちかった体力も根性もあります。

教えていただいた技術でおいしいワインぶどうを育て、ここでしか飲めない、私にしか作れないおいしい地ワインを作ってみたいです。そしてそれを町民の方と一緒に私も楽しんでいきたい。長くなりましたがこれが私の志望動機です。

2016年5月6日

第3回 武石子どもまつりレポート

毎日お酢を飲むことで疲労回復を狙ってる阿部タケシでございます。これで体の疲れが取れやすくなったらいいのですが。さて、今回は今年の子どもまつりのそらいろ農園ミニどうぶつえんのレポートです。
さてさて、そらいろ農園ミニ動物園は今年も天気にも恵まれ大盛況でした。

メインはなんといっても生後12日目の山羊親子です。乳飲み子である間は母親から離れない習性を利用して首輪なしで放牧です。やっぱり自由に歩きまわる動物を見るのは気持ちいいです。子供たちはもちろん大人の方もだっこしたり草を与えてみたり楽しんでくれてました。

2番人気はヒヨコたちかな。奥さんがブログで書いてましたが赤ちゃんってのはどうしてこう魅力的なのでしょう。思わず触りたくなる可愛さがありますよね。ちなみに私はその人が動物をどう扱うか、動物を見たときにどういう反応をするかでその人の愛情の深さや差別意識などが分かります。動物を愛する人は大抵、私や子供のことも愛してくれます。最愛のパートナーを選ぶときには動物を触る恋人を観察してみましょう。失敗が減りますよ。(って誰にアドバイスしてるんだか)

近くで見つけた生き物コーナーでは私や息子、そして息子の友達の女の子が近くで見つけたニホントカゲ、カナヘビ、アマガエル、アカガエル、ザリガニとその赤ちゃん、コクワガタなどを展示しました。上田市武石築ではコクワガタが4月に捕まえられるんですよ。子供の目ってのはすごいもんです。 
ともあれ今年もスタートから終わりまでお客さんが尽きることがありませんでした。私はこの子たちを見るまでは最近の子供なんてものはゲームとスマホまみれなのだろうと思いこんでいました。でもまだ「動物が大好き!」なんて子供がこんなにたくさん居るんですもの。うれしいなぁ。





今年も忙しくて他の出し物はあまり見られませんでしたが、昔遊びは我が子も大喜びでした。子供はこういう体を使った遊びが好きなんだなぁ。竹馬はぜひ作ってみたい!と思いました。

そして今年もお手伝いしてくれたY君、ご苦労様でした!写真は山羊の食べる雑草を集めてくれてる息子とY君。里山には目をやれば生き物や生き物の食べ物があちこちにいっぱいあるんですよね。その辺りも子供たちが感じてくれたらと思います。

そんなわけで関係者の皆様、お疲れ様でした~。

2016年4月21日

第3回武石 子どもまつりは2016年4月30日(土)に開催です!

バブル未経験、38歳、阿部タケシでございます。社会人になったらどこか「ジュリアナ東京」のような世界を夢見ていた高校世代。それがあれよあれよと不景気に転落、就職難、派遣契約、消費税導入、離婚率増加に異常気象、年間の自殺者が3万人を超えて。。。と、どうしても未来を信じられない世代なわけです。でもさ、大丈夫。おいしいもの食べて、楽しく生きようね。

さて、今年も上田市の「武石まつり」のシーズンがやってまいりました!
今年のパンフレットはこちら!


ご覧のように金管バンドの生演奏あり、昔あそびのコーナーありの手作り感満載の素敵なお祭りなのです。そらいろ農園は「ミニ動物園」担当でということで出展させてもらってます。今年も4月17日に生まれたばかりの可愛い子ヤギちゃんを連れて行きますよー。

今日現在(4月21日)の子ヤギの様子です。生後4日目。お祭り当日もでもまだ生後13日目ですからぶっちぎりの子ヤギです。可愛がってやってください。

生まれたてのヒヨコうさぎたちも連れて行く予定です。ここら辺で見つけた生き物たちもこれからどれくらい見つけられるかな。イモリ、カエル、ダンゴムシは見かけました。去年は東御市までザリガニを探しに行って不発だったのですがまだあきらめてません。有力情報お待ちしております!(ってこの時期にはまだ居ないってことですよね)。

当日の晴天を願っております。(雨天だとちょっと山羊さんは可哀相なので難しいかもしれません)。ぜひぜひ足を運んでみてくださいね。



■第3回武石子どもまつり
開催日時 2016年4月30日() 12:00 ~ 16:00
開催場所 晴天の場合:上田市武石大宮諏訪神社周辺 雨天の場合:武石公民館
詳細は↑のパンフレットをクリックしてご覧ください。

※上田市武石の子供だけではなく市外の方も参加出来るお祭りです。
 お子様連れでぜひお越しください。


前回のお祭りのレポートはこちらから!
こちら信州「そらいろ農園」: 第3回武石花祭りが開催されました
http://soraironouen.blogspot.jp/2015/05/blog-post.html

2016年4月17日

山羊のそらが出産しました@今年で4回目☆

長和町の景色もサクラのピンク色、やまぶきの黄色、そして芽吹いてきた新緑と
空の青がとってもきれいです。どーも、ゆき坊です!
そんな春の日曜日の今日。
我が屋のヤギのそらちゃんが、無事出産いたしました♪♪

朝8時前頃、1頭目を出産。




そして、ほどなくしてから、2頭目の出産!



2頭目の子はまだ自力で立つ事も、おっぱいを飲む事もできず、今日は夕方と夜に
私たちが抱っこしながらなんとかおっぱいを飲ませてあげました。

今日は風が強く、まるで台風のよう。。
暗くなってからもたまに鳴き声が聞こえるので、心配で様子を見にいったりしています。
1頭目の子はとても元気なのですが、やはり2頭目の子は弱弱しく、
震えているので、亡き愛犬ももっちの洋服を着せました。

明日の朝、また元気な顔を見せてくれるよう祈ります。
そらは、そんな子供たちに寄り添い、たまに顔を近づけてはペロペロと
子供を見守っている様子です。
なんとか2頭とも、元気で育ってくれますように!


2016年4月14日

あれこれ収納作ってます

あべっちこと阿部タケシです。

もし私がお見合いをしたとしまして。後は若い2人に任せて状態になったとしまして。そのときにおそらく1番困る質問は「タケシさん、あの・・・年収は?」で間違いないでしょうが、次に困る質問は「それで、ご趣味は?」かもしれません。なにせ自給自足でいろんなことをやってますがそれらは生きるため食べるためにやってること。趣味って感じではないんですよね。いつか私にもゆとりあるステキな趣味が見つかるといいなぁ。

さて本題の方向へ向かいましょう。
農業の自給自足生活を続けているとどうしても増えてしまうのが「道具」や「材料」です。家直し、各種野菜作り、各種加工品作り、お米、山羊ミルク、卵、石けん、シャンプー、化粧品、作るものが多ければ多いほど道具と材料などが必要になります。となればこれらを片付ける場所、つまり収納が大切なんだと去年気付いたんです。(去年やっとかい!)

薪置き場。6000円かけた贅沢な仕様。100人乗ったら崩れる設計。
そんなわけで収納をどんどん作ってまして、こちらは薪置き場。
山で取ってきたり、頂いたりした木材をチェンソーでカットして並べてます。太いのだけオノで薪割りしてますが細いのが多いので玉きりしたまま並べて乾燥させてます。細いと使えるようになるのも早いですからね。

ただ失敗したなぁと思うのはお金をかけすぎたこと。薪置き場だから強度がないといけないなんて思いこみで、単管パイプ4mを2本と「鉄の横のやつ」や「波板」を購入、結果、全部で6700円くらいかかっちゃいました。途中からそれに「ハッ!?」っと気が付いて町の農家さんから頂いていたはざ棒を使い始めました。ストックしてあるストックを使うことでストックを減らせてお金も使わないわけですからね、一石Ⅲ鳥です。

薪置き場づくりを手伝う息子。近くにいてくれるだけでうれしくなるのがパパごころ。
このときはまだ1月の寒い時期でしたが冬休み中の息子も自分から手伝ってくれました。手伝わせたら悪いという思いもありましたが、子供ってこういうのやりたがるんですよね。特にうちなんてじいちゃんばあちゃんも居ないし兄弟も居ません。だから親が相手をしてやるしかない。そうなると仕事で一緒に遊ぶしかないでしょう、となるわけです。もう仕事では相棒です。

廃材置き場。「番線」を使うことで釘だけでは出来なかったことが出来た
じゃじゃじゃじゃじゃーん。その横に廃材置き場も作りました。いろんな人達から頂いた廃材やDIYで残ったこわっぱを積み上げて置く棚です。こちらは前回の反省を活かして、単管なんぞを一切使ってません。山から拾ってきた木の枝とはざ棒、番線と釘と石、屋根は廃材ともらってきた肥料袋で作りました。かかった料金は・・・600円くらいかな。

そして単管を使わないで山から持ってきた枝を使うことによりデザイン性もアップしたように感じます。いえ、私はそう感じるんです。リサイクル&リユースの鬼であり、市川市では一時期エコテロリストとも呼ばれた節約男がお金に勝利した瞬間です。おかげで作るのに12日もかかりましたけどね…。

雨どいは割った竹で作ってみました。「わお!なんてすばらしいアイデアなんだ!」だと思ったのですが、実際にはこちら長野県では50cmの雪が積ったり、凍ったりするのでまともに使えるのは1年の中でも8か月くらいでしょう。。。がっくし。

農具も出来るだけかさばらないように収納場所を。見やすく取りやすくがポイントです。ええ、一部絶対に取れないハサミもぶらさがってますがそこは笑うとこですからね。下の白い袋は鳥たちのごはんのおからと米ぬかを発酵させた「手ごね発酵飼料」です。こういうのや子供の遊び道具の収納もどんどん作っていかねば家が片付きません。パパがやるべき仕事は多いんですね。

そんなわけでそらいろ農園の収納場所作りはまだまだ続きます。また山に行って木の枝取って来なきゃ。

2016年4月11日

砥石で刃物を研ぎました

38歳あべっちです。

ずっとやりたかったこと、というかやるべきことがありました。でも他のやるべきこと、やらなくちゃいけないことを片付ける間に数年が経ってしまいました。

3年前、函館の奥さんのお義父さん(75歳で身長185cm!)が自分の大工道具一式を送ってくれました。鳥小屋を自作してしまうような方だったので頂いた工具箱の中にはありとあらゆる大工道具が入っていたのですがその中に砥石(といし)がありました。

「砥石を使って刃を研ぐ男はイケてる」、「砥石で研げば最高に切れるようになる、だって鬼ババも砥石で包丁を研ぐじゃん」という認識があったので使ってみたい気持ちはありましたが移住したての当時の私にはその気合いがまだありませんでした。難しそうだし。

それもそのはず、今の時代の30代で砥石で刃物を研げる男が果たして何%いるでしょうか。おそらくもう1%以下でしょう。まず自分の砥石を持ってませんし、包丁が研ぎたいのであればダイヤモンドシャープナーがあれば十分でしょう。私自身も買ったばかりのシャープナーがあったので砥石は使わずにほこりをかぶることになりました。

でもいつかこれで鎌や包丁を研いでみたいという想いが消えることはありませんでした。なにせ農家は刃物を使うことが多く、その切れ味が仕事の速さや疲れにも影響してきます。草刈り時の鎌、薪割り時のナタ、鹿の解体時にだってよく切れる包丁じゃないと切れませんからね。

そして経験が積み重なり、チェンソーの刃も研ぐようになった今なら砥石を使いこなせるはずです。時は来たりということでやってみました。

 気を付けたのは砥石に水をしっかり吸わせることと、10円玉2枚分の角度、それだけです。結果、鎌の方はシャープナーで研いだときと同じような切れ味でしたがそれは私の技術が未熟だからでしょう、と思いこんで今後も続けたいと思います。まぁシャープナーを携帯して、たまに家で砥石で研ぐといった感じがベストかな。

ついでに生まれて初めて砥石で包丁を研いでみました。最初は研げてるのか悪くなってるのか分かりませんでしたが根気よくやっていたら少しずつ手ごたえを感じるようになりました。ステンレス製だからかな。かなり時間がかかりました。

なんとなくうまくいった感じがしたのでもう試し切りしたくてたまりません。意味もなく冷蔵庫からにんじんを取りだしてカットします。…おおッ!これは!!なんとなくいつもより切れるような気がする!

しかしこれは気のせいでしょう。なぜならここ最近奥さんに料理を任せているのでいつよもり切れるようになったかが分かるはずがないのです。やれやれ。奥さんにカットしてもらうと切れるようになったとお墨付きをもらえました。あーよかった。

こういうメンテナンス方法を体得するともっと研ぎたくなるし、もっと良い包丁が欲しくなりますね。

2016年3月8日

春の土づくり始めてます

あべっちです。心もちはゆっくりと、でも手足は残像が残る速さで春の準備を始めてます。昨日(3月7日)にやった作業の中でも軽トラと乗用車のタイヤ交換、鳥小屋の堆肥かきまぜ、畑に堆肥まきなどは春の準備ですからね。冬が長い分、雪国の人たちは春を待つ気持ちが強いのです。

そんなわけで今回はそらいろ農園の思い切りオリジナル土づくりの方法を書きたいと思います。誰かに真似をしてほしいのではなく、お客様の皆様にこんな風に手間暇かけずに自然に近い形で面白く作ってますよ、というのを見てほしいのです。

■2016年不耕起の畑の土づくり

まずは鳥小屋の堆肥かきまぜです。

外に持ち出して堆肥山に積んでも良いのですが、そらいろ農園の循環農法では鳥小屋の中で出来るだけ発酵を進めます。だってそのほうが楽じゃないですか。鳥小屋の中なら鳥たちが足でかきまぜてくれるので、、なんて書きたいところなのですが「チキントラクター」を期待していると現実は「あぁ~・・・」と声が出ちゃう位、弱いです。人間によるかきまぜが必要です。まぁ3か月に一度ほどね。

そしてこの春の畑の土づくりはかき混ぜておいたウコッケイの鶏糞を使います。鶏糞は窒素・リン・カリをバランスよく含み、中でもリンが多いからか果菜類が良く育つ印象です。化学肥料や市販の化成有機肥料を使わない農家の強い味方です。

自然派な方の記事で家畜の糞は抗生物質やホルモン剤が入ってるから危険なんて定型文をよく見かけますが、うちのは抗生物質もホルモン剤も一度も使ってません。(使い方も分かりません)。それは市販の鶏糞の話なんですよね。まぁ市販の鶏糞のほぼ100%がそうなのだから仕方ないですよね。でもこういう鶏糞もあるってことは頭の四隅に置いておいてください、と私は言い続けます。
サラサラにいい感じに乾いたウコッケイの鶏糞。米ぬかや野菜くずや卵の殻などの食べ残しが入ってるので栄養分は多岐にわたります。水分さえかからなければ匂いは全くしないのでうんことは思えないです。まぁ思い切りうんこなんですけどね。

その他にまくのはかき殻と薪ストーブの灰。かき殻はニワトリ用に買ってあるものですが、これがミネラルやカルシウムになるかなと。 灰は薪ストーブ生活だといくらでも出ますからね。酸度調整と微量要素だと思ってますが、ほとんどが風で飛んでっちゃうので気休めですね。でもやらないとやるでは違うと思ってます。薪ストーブ灰の代わりにもみ殻くん炭を使うこともあります。

 不耕起の畑に土の上から鶏糞堆肥、灰、かき殻をまいたうねのアップ。不耕起なのでこれで土作りは終わりです。5月には苗を植え付けるのですが耕してる畑と差はあっても大差はないくらい程度に育ちます。ただスピードは心配になるほどゆっくりだし出来る野菜は小さいですけどね。

でも農家に不耕起という選択肢もあれば更に持続するのが現実的になります。頂いたトラクターもいつ壊れるか分からないしね。だから不耕起での野菜作りは止められません。

春の土づくりが終わった不耕起の畑。肥沃な場所にしか生えないというハコベもよく生えるようになりました。夏野菜の植え付けが楽しみですね~。おいしい野菜、たくさん出来ますように!あ、ちなみに種の直播は草に負けて全然育ちません。経験から苗の定植オンリーにしてます。


■人間が土づくりなんてしなくていい?
土づくりするぞなんて書くと自然農サイドから「ダメダメ、そんなことしちゃダメ!」と言われるのですが、私は人による土づくりがダメなことだとは思ってません。農家は古来から出来るだけ良いものを作るために頭と体を使って努力を続けてきました。自然に近い、自然に任せるのは大前提で、その範囲で人間が土づくりを後押ししてもいいと思うんです。

例えば私の自給自足生活では山羊、鳥、ウサギの糞が毎日作られます。もしこれらを畑に返すことが自然じゃないからダメであるというなら彼らは地球上でゴミを生み出してることになります。私はそうは思えません。一緒に生きて持続可能、それこそ人類が長く反映できる方法 じゃないかなって。


ちなみに汚い話で恐縮ですが私と息子のおしっこはこのもう3年間、畑の通路に返してます。家畜の糞を使うなという方はきっとご自身のおしっこも水洗トイレに流しておしまいなのでしょう。あなたが1年で、生涯でどれだけ流しているか知ってますか?流されたご自身の糞尿を処理するのにどれだけエネルギーが必要かは知ってますか?


地球上の動物は、人間は、生きていれば糞尿をし続けます。そのことを意識出来てからは、それらをどうやって地球に返すべきかをよく考えてます。水や電気や薬品を使わずに、焼却されて埋め立てたりせずに、です。どうせなら畑に、と私は思ってしまいます。

とはいえ人糞を畑に戻すのはとても勇気のいることだし、それが間違いなくベストなのですが、なかなかそうはいきません。だからこそ、出来る限りでいいので家畜の糞は農家がやさしい形で土に戻してやるべきなのです。同じ地球に生きる仲間なんですから。あ、たくさん入れればいいというわけじゃないですからね。ポイントは量と使い方です。

ではでは、またです。